未来を見つめる5つの視点

ヨコハマSDGsデザインセンター

総合コーディネーター麻生 智嗣*所属等は取材時点(2020年3月)でのものです。

未来を見つめる5つの視点

ヨコハマSDGsデザインセンター

総合コーディネーター 麻生 智嗣
*所属等は取材時点(2020年3月)でのものです。

未来を見つめる5つの視点

ヨコハマSDGsデザインセンター

総合コーディネーター 麻生 智嗣
*所属等は取材時点(2020年3月)でのものです。
SDGsに対する取り組みは国や企業だけでなく、日本中の都市でも盛んに進んでいます。中でも精力的な都市のひとつが、神奈川県・横浜市。2008年に「環境モデル都市」、2011年に「環境未来都市」に指定されるなど、その街づくりが長く評価されてきた横浜市において、現在、市とともに活動の中核を担うのが「ヨコハマSDGsデザインセンター」です。「SDGs未来都市・横浜」を実現に向けたその取り組みについて聞いてみました。

地域課題と企業のアイデアをつなげて
持続可能な課題解決方法を導き出していく。

「環境モデル都市」、「環境未来都市」、「SDGs 未来都市」と、これまで政府が定めるさまざまな都市事業に選定されてきた横浜市ですが、ここに至るには土台となった長年の積み重ねが存在します。背景にあるのは1960 年代から公害問題を抱え、市民の方々が自ら声を上げて、社会改善を進めてきた地域性。国が公害対策の法律を制定する前に企業との公害防止協定をつくるなど、横浜市にはいち早く地元企業とともに、未来に残したい環境をつくっていこうという姿勢がありました。そして現在に至り、誰もが住みたい・住み続けたい「SDGs 未来都市・横浜」に向けて、さらに多くの企業や組織を巻き込んだ活動を推進するために、市役所と協働する組織として「ヨコハマSDGs デザインセンター」が2019 年に設立されました。

横浜市内の色々な地域や団体が、解決すべき問題や叶えたい要望を抱えています。その一方で日本全国の企業や団体が、社会貢献や環境改善につながるビジネスアイデアやノウハウを持っています。けれどこの両者が何もせずに出会うことはなかなか難しい。その仲介役として両者の出会いを実現し、お互いの要望とアイデアがかみ合うようにコーディネートし、現場に実装することによって、より良い社会をつくる。これが私達「ヨコハマSDGs デザインセンター」の大きな目的です。

すでにいくつかの事業がスタートしているのですが、例えばそのひとつが、市内でも特に高齢化と人口減少が進んでいる旭区若葉台団地でのオンデマンドによるコミュニティバスの運行です。このエリアの巡回バスは高齢者への細かな対応が難しい、子育て世代が利用し辛いといった課題を抱えていました。そこでオンデマンドによる配車プラットフォームを開発するMONET Technologies 株式会社と協力して、スマホで予約し、細かな移動に対応できるコミュニティバスの運行を開始。将来的にはAI による自動運転で、人だけでなくモノを運ぶ活用方法も見据えています。

この他にも、住宅メーカーの株式会社アキュラホーム等と連携して木製ストローの普及に取り組む「ヨコハマ・ウッドストロープロジェクト」、ソフトバンク株式会社と連携したショートタイムテレワークによる女性活躍社会の実現など、多くのプロジェクトが進行しています。

取り組みを将来的に続けるための人材育成にも注力

こういった活動の中で私達が大切にしているのが、「環境」「経済」「社会」の課題を統合的に解決すること。緑豊かな環境を守る、企業のビジネスが成功する、多くの人々が住みたい・住み続けたいと思える街になる、という3つを統合的に解決することです。横浜市やセンターには業種や規模を問わず多くの企業からビジネスアイデアが寄せられますが、より社会貢献性の高いもの、ビジネスとして持続性が確立できる見込みが高いものなどを中心に対話をし、取り組みを進めています。
とはいえ、企業の方々でもまだまだSDGs について「何をしたらいいのか?」と悩む人は少なくありません。そういった企業や教育機関での人材育成にも、センターでは取り組んでいきます。小・中・高校生など教育現場での育成も含めて、将来の横浜を担う人材・企業を育成することが、横浜市の取り組みを持続可能なものにするために不可欠なものなのです。

このように私達の取り組みは横浜市を舞台に、そこで暮らす「市民」と日本全国の「企業」が協働し、環境・経済・社会の3側面を相互に連携しながら解決していくものです。人口減少、都市間競争、環境保全、防災、地域コミュニティなど、約370 万人が暮らす横浜市には数多くの課題がありますが、それを解決することで、多くの方達の暮らしや街の未来をつくれるスケールの大きさも、市としてSDGs に取り組む意義のひとつ。そして将来的には「SDGs」という言葉がなくても、市民や企業の活動が、より良い横浜市に自然とつながる環境をつくっていきたいと考えています。

横浜市の取り組み
地域・市民・企業の連携でつくる「SDGs未来都市・横浜」

「ヨコハマSDGsデザインセンター」の取り組みは、横浜市内の地域課題と全国の企業をつなげ、持続可能な街づくりのための課題解決を支えることに加え、人材の育成や国内外への情報発信にも及びます。

子ども達のアイデアを募った「ヨコハマSDGsアイデア博」など、多くの市民や教育機関、企業と連携して、多彩な取り組みを展開しています。

地域・企業・市民の連携のもと、すでに多くのプロジェクトが実際に地域で始動しています。横浜市が保有する水源林の間伐材を原材料として、障がい者の方々が製作する横浜製のカンナ削りの木のストロー「SDGsストロー・ヨコハマ」。

将来的な自動運転をめざす旭区若葉台のオンデマンドバスは2019年3月から実証実験を重ねています。
SPECIAL MESSAGE

未来を見つめる5つの視点

社会課題の中で生まれるビジネスの可能性が会社の将来を切り拓いてくれる。
キリンホールディングス株式会社 CSV戦略部 草野 結子
キリンホールディングス株式会社 CSV戦略部
草野 結子
ビジネスを通して課題解決をめざすことが
企業のSDGsにおける最大のポイント。
経済産業省 経済産業政策局 産業資金課 髙津戸 拓也
経済産業省 経済産業政策局 産業資金課
髙津戸 拓也
社会や世界のためにどう動くか。
そのやり方は一人ひとりの中にあるはず。
特定非営利活動法人
TABLE FOR TWO International
池田 いづみ/代表 安東 迪子
特定非営利活動法人
TABLE FOR TWO International
池田 いづみ/代表 安東 迪子